元銀座のママと元小学校教師がPTA会長になって、ブラックPTAの改革に挑んでみた。

ブラックPTA改革に挑み、旧役員とママカーストと戦った元銀座のママと元小学校教師の記録です。

【目 次】


序章

 

第1章「PTA改革 3つの壁」

 

第2章「クレーマー バトル・ロワイヤル

 

第3章「PTAと学校を覆う深い闇」

 

第4章「PTA改革の向こう側」

 

いま私にできること

私は、無宗教無党派

典型的なイマドキ人間です。

 

PTAに関わるまで、政治についても

そこまで関心はありませんでした。

 

しかし、自分がPTAに関わってみて

民主主義の脆(もろ)さと尊さを実感しました。

 

様々な立場の人の事を考えて

寝食を削って資料を準備し、民主的な方法で実行しても

誰かの小さな嘘で簡単に壊されてしまう。

 

そんな経験をして

一時期は民主主義を呪いたくなる時期もありました。

 

「反対意見など無視して、強行できたらどんなに楽だろう。」

 

周囲の意見など聞かず、自分の意見だけで実行できれば

面倒な会議も、膨大な資料が必要な説明会も

寒い体育館で、気の遠くなる数のパイプ椅子を並べ片付ける手間も

休みを潰して議決を集計する時間も

すべて不要となるのです。

 

実際、旧役員からは

「どうせ、みんなPTAに無関心なのだから、議決なんて取る必要ない。」

と言われました。

 

それでも、私たちは敢えて議決にこだわりました。

それは、民主主義を信じていたからです。

 

でも、悪質なデマによる扇動と

過半数近い棄権で

私たちの改革は終わりました。

 

結局、PTAの運営状況は今まで以上に悪化し

現在のPTAの状態は最悪だそうです。

 

しかし、私は彼らに同情はできません。

なぜなら彼らには選択のチャンスがあったからです。

 

すべての保護者に資料を配布し

すべての保護者に議決書を配布しました。

 

でも

彼らは配られた資料を読まずに、デマを信じました。

賛否を決めることなく、棄権しました。

 

だから、私は同情はしません。

 

いまの私が言えることは

自分の未来は自分でしか決められない

という事です。

 

選挙に行くのも、放棄するのも自由です。

でも、ご自分の未来は

自分が選択した行動の先にしか存在せず

その責任を自分が負う事だけは確かです。

 

「なんで選挙するの?なんで投票に行かないの?」

子どもに聞かれたら、アナタはどう答えますか?

逃げるが勝ちとPTA

 

私が大好きな番組のひとつに

があります。

 

そこで紹介された山本直樹氏の『レッド』という漫画に

私は強く興味を惹かれました。

 

 いわゆる「あさま山荘事件」を起こした若者たちが

内部リンチで仲間を殺害し、やがて崩壊していく様子が

ノンフィクションで描かれています。

 

そこに登場するのは、本当にごく普通の人達です。

彼らは政治や警察への不信感の元に集結。

最初は理想に燃え、合宿のような感覚で活動に没頭していきます。

しかし、集団が大きくなると組織を維持することを優先するようになり

やがて逃走者を制裁リンチで殺害。破滅へと突き進んでいきます。

 

私が読んでいて恐ろしくなったのは

組織からの脱退を希望する人を引き留めるために

彼らがとった行動が

現代の一般市民であるPTAの人達とほぼ同じだったからです。

 

脱退者を認めたら組織が成り立たない。

脱退者には罰を与える。

裏切り者は許さない。

 

 

これが集団心理の恐ろしさなのだと実感しました。

 

 

そして、この集団心理は人間だけでは無いようなのです。

 

 

メジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽に一緒に入れたら、1匹を仲間はずれにして攻撃し始めたのです。(中略)広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。

 

私もアクアリウムを初めて、同じ状況を経験しました。

 

生き物は自由のない空間にいると

生存本能として攻撃的になり、いじめやカーストなどの力関係が発生するのでは

ないかと私は考えています。

 

去年、私たちを執拗に攻撃した保護者も

きっと家や会社では、普通の人なのだと思います。

しかし、ある集団に入ると

個人より組織が優先され狂気が暴走するのかも知れません。

 

『レッド』でも

真面目で従順な人がリンチの加害者となり

やがて被害者となり殺害されていきます。

生き残ったのは、完全に組織を見限り逃げた人だけでした。

 

私はいまPTAを退会して本当に良かったと思っています。

組織を変える事はできませんでしたが

わたし一人でもできる地域貢献がたくさんあり

今は自分のペースで無理なく行えているので

PTA組織で感じていたようなストレスや軋轢は全くありません。

もちろん、子どもへの影響も学校でのトラブルも(今のところ)ありません。

 

逃げるが勝ちといいますが

狂気に飲み込まれる前に

大きな海に戻って、自分を見つめ直すのも

もうひとつのPTA改革なのかも知れません。

「ズルい」の正体

こんなニュースが昨日ネットを騒がせました。

ママ課は市のプロジェクトの名称で、30~40代の女性7人が参加した。メンバーが「結婚し子を育てると生活水準が下がる。独身者に負担をお願いできないか」と質問した』

 

これに独身者が猛反発し、ネットがプチ炎上しました。

 

私がPTA改革に取り組んでいたとき

幾度となく聞いたキーワード

「ズルい」

これがPTA改革の難しさを象徴する、強烈なパワーワードとなりました。


最近になって気が付いたのは

「ズルい」=「ツラい」

という事です。

 

私は幼少期から学校や地域で浮いた存在でした。

自分に自信が持てず、何度となく自殺を考えました。

街中で美しい人や幸せな人を見る度に惨めになり

「苦労もせずに美人に生まれて、家族にも恵まれてズルい」

と一日中、他人と自分の生い立ちを恨んでいました。

 

あるキッカケで一念発起し、ダイエットを始めたとき

「あぁ、スレンダーな人はこんなキツイ思いをずっとしているのか…」

と気が付き

「オシャレをするって、こんなに時間を使って情報を収集して

自分に似合う服を探さなければならないのか…」

と疲れ果て、

初めて「美人は生まれながらではない。努力だ。」と知りました。

 

幸せそうな家族にも「しがらみ」がある事を知りました。

 

そんな経験を繰り返していく内に

私の中の「ズルい」という感情は無くなっていきました。

 

なぜなら、幸せそうに見える人もみんな大変で

私はダイエットしてオシャレするより

美味しい料理を食べる方が好きだし

女としてチヤホヤされるより

仕事で「アリガトウ」と言われる方が

嬉しいと気が付いたからです。

 

ズルいというキーワードの裏には

「私は不幸だ。助けて」という感情があったのです。

 

しかし、自分の不幸をどれだけ声高に叫んでも

幸せはやってきません。

 

かほく市の件も、

本当に「結婚し子を育てると生活水準が下がる。」と思うのなら

仕事をするなり、離婚するなり、

収入を得る方法も、独身に戻る方法もあるのだから

それを実行すればいいのに、多くの人はそれをしません。

 

「ズルい」けど動けない人の象徴的な出来事がありました。

同じ職場にいる事務の女性が、会計の女性が産休に入るため

事務から会計業務に移動となりました。

業務や勤務時間は増えるのに、給与や待遇が変わらないと

ある呑み会で相談され

待遇改善を交渉する具体的な方法をアドバイスしました。

 

しかし、数日後結果を聞いてみると

「そこまでしなくてもいいので

会計の人が戻ってきたら、退社するかどうか考える」

という答えが返ってきました。

 

PTAの時もそうです。

PTAがツラいと言うので、具体策を提案しても

みんな自分からは動こうとしません。

 

「ズルい!」=「ツラい!助けて!」

と言いながらも、彼らはそこから動こうとはしないのです。

 

動けないのではありません。

目の前に救いの糸があっても、彼らは登ろうとすらしないのです。

だから、私は糸を紡ぐことを止めました。

 

「ズルい」と感情を打破する方法は

いまの自分を受け入れ、自分が不幸だと思うのなら

幸せになる具体的方法を実行する勇気と行動力を持つ事です。

 

どんなに痩せても、綺麗になっても、何億稼いでも

世界には必ずそれ以上の人がいます。

他人と比較しているうちは、一生幸せは感じられません。

隣の芝生は永遠に青く、どこまでも続いているのですから。

 

一票の責任とPTA

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私は教える仕事に就いて、トータル10年近くになります。

今は20-70代の方を相手に教えていますが

時々「先生!オレ授業中に隠れて寝る名人だったんだよね!」と

いたずらっぽくお話しされる方がいます。

 

多くの方が勘違いしているのですが

実は、先生は気が付いていないのではなく

殆どの場合、気が付いているけど放置しているだけです。

 

教壇に立てば、だいたい誰が何をしているかは把握できます。

教科書の陰に隠れても、ページをめくるタイミングや

筆記のスピード、目線で授業に参加しているかどうかは一目瞭然です。

 

私も100人ぐらいの規模であれば、

個々人が何をしているかは把握できます。

 

 

PTA改革案が否決されて、私がPTAを退会した後

反対運動に協力し、説明会でも威圧的な態度を取っていた保護者が

何事も無かったように笑顔で接する姿を見て

心底恐ろしくなりました。

 

きっと、彼女たちは自分が集団の一部で

自分個人など認識されていないと考えているのでしょう。

しかし、私は臨時総会で私の改革案の説明を

敵意の目で見つめていた100人近い保護者の

一人ひとりの顔を

一生忘れることはありません。

 

よく、『いじめ』でいじめた方は加害者の意識が全くない

という話を聞きますが、きっと同じ意識なのだと思います。

 

自分の思い通りに改革案が否決されたので

もう全ては過去のこと。

笑顔で話し掛けられれば、NOとは言えない。

 

そんな嘘で塗られた無責任な笑顔で

学校は溢れていました。

 

しかし、彼らのした事を

私は死ぬまで忘れるつもりはありません。

 

あの改革案を否決したのは

集団ではなく、一人ひとりの一票だということ。

その一票を投じた重みと責任を

彼らが知る日は来るのでしょうか?

嫌なヤツがいた問題

PTAを語るときに問題になるのは

組織が問題なのか?人が問題なのか?と言うことです。

ptablog.ohjimsho.com

headlines.yahoo.co.jp

 

PTA改革を進めている時も

「反対派の人と話し合えばきっと判り合えるはず」と

助言してくださる方がいました。

 

私もはじめは

「人類みな兄弟。誠意を持って話せば判ってもらえる。」

と信じていました。

 

しかし、現実は甘くありませんでした。

何度も書きますが

公立の小学校はまさに地域の縮図です。

良い人もいれば、当然そうでない人もいます。

 

来年からの負担軽減を提案すると

「ズルい」と反対する人。

自分の自己顕示欲の為だけに、デマを拡散し

最後には「回答をよこせ」と威嚇行為まで

エスカレートしたボスクレーマー(現PTA会長)。

※その後、自分のアドレスから記名で送っていたメールを

自分が送った物ではないと主張しているらしいので

まあ完全にあちらの住人なのですが…

(だれかネットの仕組み教えてあげて…)

 

また、集団結社の自由(憲法第21条)を解くと

憲法にPTAの事は書いてない!」と

真顔で反論してきた上

憲法に個別集団名なんて書いてあるはずないですけどね…orz)

子どもを使って旧執行部の交友関係を調べようとした

父親(現副会長)などなど。

 

正論や常識では対応できない人達だらけでした。

そして、その人達を御輿に担ぎ上げて

反対運動に加担した人達は蜘蛛の子を散らすように

消えて行きました。

 

通常の組織であれば自浄作用が働くため

このような非論理的な人は淘汰されていくのですが

現在のPTAには残念ながらそれがありません。

 

その結果、会社や地域から淘汰された人が

PTAに集まり、ブラックPTAを形勢しているケースが

少なくありません。

 

では、誰がPTAの自浄作用を正常化させるのか?

それは、会員一人ひとりがPTAに関心を持ち

PTAを監視するしかありません。

 

私はPTAを離れる事で、PTAを客観的に監視する事を選択しました。

もし、訴訟になれば、学校名や私の本名もすべて公表するつもりです。

 

何度も書きますが、PTAの活動自体は本当に素晴らしいものです。

しかし、どんなに素晴らしいシステムも

運用する人間にモラルがなければ、ただのブラック組織となってしまいます。

 

この全国のPTAにはびこる「嫌なヤツ」をどうやって

対応していくか?

これは、PTAの問題だけでは無いと思います。

みなさんはどうお考えになりますか?

 

メディアで紹介していただきました!

withnewsさんが当ブログを取り上げて下さいました!


先日の朝日新聞さんの記事に引き続き

たくさんのコメントを有難うございます!


 

「1年で改革するなんて無理」

もちろん、私たちもこの改革が1年でできるとは思っていませんでした。

まず骨子を決め、運用しながら

複数年かけて完成形を目指す予定でした。

退会したのは、退会の実績を作って

他の会員に選択肢を残したかったのと

旧体制のPTAに残ることは、現状を黙認していることになると

判断したためです。

 

「根回しやネゴが足りなかったのでは?」

私が一緒に活動していた会長は”元銀座のママ”です。

つまりある意味、根回しやネゴのプロです。

 

地域の会合には必ず参加し、周囲の学校や自治会の人たちとも

積極的に関わりコネクションを広げていきました。

 

反対派の人たちにも、個人的に何度も話し合い

時にはプレゼントを渡し

終いには家にまで上げてしまうくらいのお人好しです。

 

「1年でPTAの実情などわからない」

この改革案は私と会長だけで考えたものではなく

役員経験豊富な色々な人からの意見をまとめて

作成したものです。

 

…つまり

  • 元小学校教員である私のプレゼン能力
  • 元銀座のママである会長のコミュニケーション能力
  • そして、先輩ママたちの経験力

 

これを合わせても、現状のPTAを変えることができませんでした

 

私ができることはすべてやった。

でも、PTAは変えられなかった。

 

じゃあ、どうすればいいのか?

 

私が見つけられなかった答えを

このブログをきっかけに

誰かが見つけてくれることを祈っています。