元銀座のママと元小学校教師がPTA会長になって、ブラックPTAの改革に挑んでみた。

ブラックPTA改革に挑み、旧役員とママカーストと戦った元銀座のママと元小学校教師の記録です。

NOと言えるPTA

日本の文化は、イエスマンを好みます。

企業でも、学校でも

「YES!」と元気よく従う人間が良い子と呼ばれます。

 

一方、私のように集団に対して「NO」と言う人間は

変人と呼ばれます(笑)

 

世界的に知られたジョークがあります。

沈没船から脱出したボートに、アメリカ人、イギリス人、ドイツ人、イタリア人、フランス人と日本人が乗っています。

船長は乗客に海に飛び込むように説得しています。

アメリカ人に対しては

「あなたは飛び込めばヒーローになれますよ」

イギリス人に対しては

「あなたは紳士になれる」

ドイツ人に対しては

「あなたは飛び込まなくてはならない。それがルールだ」

フランス人に対しては

「飛び込んではいけない」

 

日本人に対しては

「他の人はみんな飛び込んでますよ」と言いました。

 

各国の国民性を的確に表した『沈没船ジョーク(タイタニックジョーク)』とは? エスニックジョークで英語を学ぶ - TOEIC TOWN (トイックタウン)

 

日本人の協調性を示したジョークですが

私はこの協調性という言葉が大嫌いです。

 

本来の協調とは性格・考え方などの異なった者同士が、互いにゆずりあって調和していこうとすること。と言う意味ですが

 

現代の日本では「協調」=「同調(他のあるものに調子をあわせること。他と同じ意見・態度になること。)」になっています。

 

以前も書きましたが

それまで何か月も改革に賛成の立場を取っていた人が

臨時総会で反対派の数を見て、造反するという

嘘みたいな光景を私は実際に目撃しました。


民主主義において、多数こそが正義です。

それはお互いの違いを認識したうえで

個人として考え判断できる

人間の集団であることが前提です。

 

 

しかし、それがいま世界的に崩壊しつつあります。

自分で考えたり、判断できない人が

扇動者によって煽られてしまう

それが衆愚政治」(恐怖からの逃避、困難や不快さの回避や意図的な無視、他人まかせの機会主義、課題の先延ばしなどを含む。)です。

衆愚政治 - Wikipedia

 

全国のブラックPTAは、まさにこの衆愚政治に陥っています。

では、この衆愚政治による腐敗を防ぐにはどうしたら良いのか?

答えはひとつです。

「集団ではなく『個人』として判断する」ことです。

 

自分の子どもが、他の子のおもちゃを欲しがれば

「よそはよそ!うちはうち!」と諭すはずです。

 

PTAも同じです。

周囲がどうするか?ではなく

自分がどうしたいのか?どう考えているのか?

を見つめ直す事で、PTAに対する関わり方は全く変わってきます。

 

もし、本当にPTAが必要だと考えれば1人でもPTAを続けるはずです。

逆に自分にとっては不要だと感じるのであれば

誰に何を言われても辞めればいいのです。

 

「人の噂も七十五日」と言いますが

周囲の声は僅かなきっかけで

良くも悪くも180度反転します。

りんごダイエットが良いと言っていた

数日後には別のダイエットに乗り換えているように

噂などただの話のネタに過ぎません。

 

 

常識的に考えても退会はおかしい」

普通は子どものためにPTAをやる」

 

「常識」「普通」は、個人の見解に過ぎません。

どうか、常識や普通の呪いに負けないでください。

もし言われたら

「それはアナタの常識であって、私の常識とは違います。」

と言ってやりましょう。

 

なにも考えず、見てみぬふりをして流される人より

自分の頭で考え、責任を持った答えを出せる人こそ

本当の大人ではないでしょうか?

 

 

 

上手に「NO」と言える人言えない人

上手に「NO」と言える人言えない人

 

 

PTAやめたの私だ

1年間のPTA改革の末

最終的に私はPTAを退会しました。

退会を選択した理由は

  1. 退会者の実績を残し、他の会員にも選択肢を残すため
  2. 来年度の会長にPTA改革反対派の人物が就任する事が確定したため
  3. 自分がこれ以上、本校のPTAに対してできる事は無いと判断したため

です。

 

退会者の実績を残す

多くの学校で最大のハードルとなるのが

「入退会の自由」です。

私個人としては、このハードルだけ超えて

選択の自由が確立されれば、ブラックPTAは健全化できると考えています。

 

しかし、多くの場合

「退会者を1人でも認めればPTAが崩壊する」

という内部圧力により入会の自由どころか

退会の自由すら与えられていません。

 

法令遵守の考え方に基づけば

任意団体であるPTAへの強制加入は

完全に違憲であり、入退会の自由はすべての会員に保障されるはずです。

(冷静に考えれば、入会届もないのに勝手に会員になっていること自体、異常な状況ですよね…)

 

しかし、PTAに法令遵守を解いても

「例年(全員加入)してきたこと」

「退会者を出せば他の人に何を言われる判らない」

と感情の水掛け論となり、話が進みません。

 

そこで私が考えたのは

学校をストッパーにする事です。

 

多くのPTA活動は学校内で行わます。

学校で行われる全活動は、当然教育活動とみなされます。

PTA非会員に対して差別的な行為を学校に要求することは

 

教育基本法第4条

「すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。」

第3条 (教育の機会均等) :文部科学省

 

に反する行為となります。

 

以前も書いたように

学校とPTAの関係性は

さながら企業と893のようなものです。


PTAに責められれば学校はNOとは言えません。

しかし、そこに法を挟めば

PTAの意向に反するのではなく

教育基本法(893で言うなら暴力団対策法)に反するからと

いう言い訳ができて、学校の協力も得やすいのでは?と

考え、以下のような内容証明を校長宛てに送りました。

 

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これは私にとっても大きな賭けです。

これが正解かどうかは、まだ判りませんが

一つの布石になったのは確かです。

 

PTA会長の品格

何とも悔しく絶対に許すことのできない事件です。


事件の卑劣さも去ることながら

犯人が同じ学校のPTA会長だった事が

大きく報道されています。

 

皆さんは自分の学校のPTA会長が

どんな人か知っていますか?

 

そもそも、多くのPTAでは会長の選挙すら行われません。

 

本校では来年度の会長候補に

今年はじめて複数の立候補者がでました。

創立以来初めて会長選挙が行われるのか?!と意気込みましたが

学校から「話し合いで決めてください」と言われ

結局、選挙は実施されませんでした。

 

なぜ、どんな人物でもPTA会長になることができるのか?

  1. 法令遵守や民主主義の概念を持たないPTAが多い。
  2. 多くの保護者がPTAに興味がなく、サイレントマジョリティ化している。
  3. だれもPTA会長をしたくないので、適当な人に押し付ける。

 

その結果、肩書きだけが欲しい

問題人物でも

会長職に就くことが可能になってしまったのだと思います。

 

 

 

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見えない鎖-呪いの言葉とPTA-

私は無宗教ですが

十数年に渡って個人的なお付き合いさせて頂いている

占い師の方がいらっしゃいます。

彼女から占い師が使っている心理的なテクニックについて

教えてもらった事があります。

 

「逃げられないようにするには、不安を煽ればいい。」

 

〇木〇子氏が盛んに「地獄に落ちるよ!」と言っていましたが

あれは同業者から見れば、倫理上許されない反則技で

 業界では非常に評判が悪かったそうです…

 

また、近年発生している凄惨な監禁事件も

外界からの情報を遮断し、恐怖と不安を煽ることで

自ら逃げる意欲を奪います。

 

PTAにも不安を煽る呪いの言葉が溢れています。

「PTAを退会すれば子どもがいじめられる」

「PTAが無くなると子どもに迷惑がかかる」

「PTAに協力しない親は、わがままで自己中心的な人間」

 

私がPTAで役員をしている時も

反対意見の多くは「タラレバ」だらけの

妄想にも近いものばかりでした。

「任意周知にしたらPTAが潰れる」

「PTAの人数が減れば運動会ができない」などなど。

どんなに対案を提示しても

数十年に渡ってPTAに掛けられた呪いは

簡単には消せません。

 

しかも、その不安や呪いは

見えない鎖となり保護者同士を縛り付けています。

誰かが、その鎖を引いてPTAの外に出ようとすれば

「PTA全体が崩壊してしまう」=「なにか悪いことが起きる」

という呪いのもと

みんな全力で引き戻そうとします。

 

まさに、北九州であった監禁事件やオウム真理教のように

逃げたいと思いながらも、不安や呪いに勝てず、

互いを罰しながら、ずるずるとPTAという組織に監禁されている状態です。

 

私はこの呪いを解くため

鎖を断ち切り、一人でPTAの外に出ました。

 

当然、いじめも不都合なことも一切ありません。

(※そもそも、いじめが発生した時点で100%加害者の過失ですし

学校は放置できません。)

また、私はPTA役員を経験して

PTAが無くても(本校に関しては)学校は困らないと確信しています。

ですので、勿論子どもに迷惑がかかることもありません。

 

呪いの言葉を聞かずに

PTAを語れる日が来るのを心から祈っています。

 

 

 

 

さようなら細木数子

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女の嫉妬とPTA

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こうして私たちのPTA改革は終わりました。

 

敗北の原因は「女の嫉妬」を甘く見過ぎたことです。

 

反対派からはずっと

「改革案は悪くない。でもお前らには任せられない」

と言われ続けていました。

挙げ句の果てには「案だけ渡せば、私たちが改革してやる」

とまで言われました。

一部の人に負担を押し付け、任意加入すら否定し

自分たちの都合のよい部分だけ改革しようとしている人達に

私たちが寝食を惜しんで作った改革案を、任せられる訳がありません。

 

また、反対派の流布した誹謗中傷の中には

会長のビジュアルのことも含まれていました。

「ネールが派手」

「授業参観にブランドを着て来る」

など、PTA改革とは何の関係もない話ばかりです。

 臨時総会で出された解任要求の内容も

すべて噂話を鵜呑みにした感情的なもので

事実に基づいたものではありませんでした。

 

 

しかし、この元銀座のママは

バカがつくほどお人好しで、義理人情に異常に熱く

PTAの中でいちばん多くの時間を活動に割いていました。

 

彼女が寸暇を惜しんで手伝い、深夜までLineで相談に乗っていた

役員が複数名いました。

しかし、臨時総会では反対派の数に圧倒され何人かが造反しました。

そんな裏切りを目の前で体験し、彼女は人間不信に陥ります。

それなのに、その造反した役員を

家に招き入れて話を聞いてあげるほど

本当にバカがつくほど真っすぐな人です。


しかし、この会長の人間性は女の嫉妬にかき消され

実績や内容を本気で検討されることも無く、最終的には否決されました。

 

改革とは過去の否定でもあります。

時代が変われば常識も変わります。

しかし、時代にあった改革の必要性を

いくら論理的に説いても

嫉妬で塞がれた人の耳には届きません。

 

であれば、一度過去に呪われたPTAは解体し

本当のボランティア団体として

再出発するのが一番望ましい姿ではないかと

今は思っています。

 

 

 

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先生とPTA

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教員は大きく二種類のタイプに分けられます。

  1. 高い教育理念を持って教員を目指す人
  2. 公務員としての安定を求めて就職先として選択した人

そして、現在の学校で生き残るのは「2」タイプの人です。

私が、勤務していた学校の校長も

「金八とかGTOで憧れて来る人は、みんな病んでしまう」

と言っていました。

 

それは何故か?

理由はいくつかあります。

  1. 子どもと触れ合う仕事より、事務仕事の方が圧倒的に多い
  2. 一部保護者から不条理なバッシングを受ける(しかも反論は許されない)
  3. どんなに高い教育理念を持っていても、組織の維持が最重要視される
  4. 給与は勤務年数により算定されるため、どんなに頑張っても評価されない
    ※昇給を望むなら、管理職になるしかない

私が辞めた理由は3でした。

 

ちなみに、教員から民間企業への転職は非常に過酷です。

民間企業にとって教員は

「プライドばっかり高いくせに、資格も経験もない面倒な人間」です。

私も20代に「先生」と呼ばれて、すっかり勘違いしていました。

しかし、「先生」の印籠が使えるのは学校の中だけです。

ある塾では「学校に行けばタダで教えてくれる【先生】なんて、民間企業では何の価値もない」とハッキリ言われました。

 

話しが逸れましたが

つまり、今の学校に残っているのは

  • 高い教育理念と、バッシングや圧力にも負けない強い精神力を持っている教員
  • 文句を言われても気にしない(変わる気もない)公務員としての安定した給与を保持したい教員

のどちらかがほとんどです。(もちろん、それ以外もいらっしゃると思います。)

多くの保護者は、教員は高い正義感を持っていると思っていますが

残念ながら、現在多数を占めているのが、公務員としてのサラリーマン教員です。

 

なので、そのような教員にいくら正義を説いても

「うっせーなー。俺に言われても何もできねーし。」くらいにしか聞いていませんし、上司である管理職に意見する教員など皆無です。

 

保護者が担任にPTAの違法性を訴えても

まったく響かないのは、このような現状が実は関係しているのです。

 

 

 

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管理職とPTA

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皆さんはどんな人が、校長先生や教頭先生になると思いますか?

立派な教育理念のある人?

児童・生徒からの人望のある人?

 

答えは「管理職試験」に合格した人です。

先生を対象にした予備校まであります。

www.kyoueigakuin.com

 

職員室の上座に鎮座されている

校長・教頭(副校長)・主幹教諭は

みんな管理職試験に合格した人です。

 

試験内容は、自治体によって差はあるものの

小論文と面接がメインです。

 

学校教員の人事ピラミッドは少し特殊です。

教員1年目も定年前のベテラン教員も

業務量や責任の差はあるものの

基本的に仕事の内容は同じです。

どんなに頑張っても、給与に反映されることはありません。

(この辺の評価制度がきちんと整っていない事が

現代教育の根本的な問題でもあると考えています。)

 

勤務年数以外で給与を上げたいのであれば

管理職になるしかありません。

 

では、どんな人が管理職になるのか?

それはコネを作るのが上手な人です。

 

管理職試験には、校長の推薦状が不可欠です。

そのため、管理職を目指す教員は校長に媚びを売りまくります。

(※もちろん、志の高い管理職の方もいらっしゃいます)

 

 

学校のモラルは校長によって決まる

極論で言うと「学校のモラル」は校長によって決まります。

なぜなら、学校内で行われる活動の最終決定権は

すべて校長にあるからです。

 

どんなに多くの教員が希望しても、校長がNOなら

絶対に通りません。

会社で言う「社長」が「校長」な訳です。

 

しかし、この校長。

社長と同じように良い人ばかりではありません。

 

前段で申し上げたように

管理職に一番必要な条件は

熱意や正義ではなく「コネ」です。

 

そして、校長が最も重要と考えるコネ

それがPTA(地域の重鎮)なのです。

 

 

 

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