元銀座のママと元小学校教師がPTA会長になって、ブラックPTAの改革に挑んでみた。

ブラックPTA改革に挑み、旧役員とママカーストと戦った元銀座のママと元小学校教師の記録です。

世界の中心で「賛成!」と叫ぶ

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人間の「拒否」に対するエネルギーは凄まじいです。

とくに子育てを経験された方であれば

魔の2歳児と呼ばれる「イヤイヤ期」を体験しているはずです。

 

我が娘も予防接種の時には

看護婦さんを含めて3人がかりで押さえつけても

跳ねのけるほどの

強烈なイヤイヤパワーで大暴れしました(笑)

 

きっと、本能的に「拒否」には凄まじい力があるのでしょう。

 

以前も紹介しましたが、この拒否の力もあってか

「刺激的なデマ」の拡散力は想像をはるかに超えます。

 

 

 

私がPTA改革に取り組んでいる時も

聞こえてくるのは反対派のデマばかりでした。

 

賛成の声が聞こえたのは、改革が否決された後。

それまでも散々改革に反対を唱えていた女性が

否決後の部会でも、執行部への批判を続けていると

今まで黙って聞いていた他の部員の方が

「改革案は否決された。すべて貴方たちの望む通りになった。

これ以上、執行部を批判する必要など無いでしょ?

これじゃあ、ただのイジメじゃないですか!」

と声を上げてくれたのです。

そして、黙って聞いていた他の部員の方からも

拍手が起こったそうです。

 

自分たちのしていた事は無駄じゃ無かった。

届けたい人たちには、ちゃんと届いていた。

感謝の気持ちと同時に

もっと早くその声を聞きたかった…

 

説明会をしても、質問するのは反対の人ばかりで

公の場で賛成を発言してくれる人はいません。

 

 

 

日本人は伝統的に中立を好みます。

賛否の挙手をとっても、半数が手をあげません。

 

【中立】とは「対立するどちらの側にも味方しないこと。また、特定の思想や立場をとらず中間に立つこと。」であって、判断しないことではありません。

 

しかし、いまの日本で【中立】は

判断したくない人、または、考えたくない人の隠れ蓑になっています。

 

ではなぜ、人は中立に逃げるのか?

  • そもそも考えることをしていない
  • 結果に責任を持ちたくない

 

もし、あなたが明確な反対の意思が無いのであれば

ぜひ賛成を示してあげてください。

 

その案を考えるのに、何か月も準備した人達がいます。

ぜひ、一度案に目を通して、拒否の感情が生まれなかったのであれば

賛成してあげてください。

 

彼らにチャンスを与えてあげてください。

机上の空論であれこれ理想論を言うのは簡単です。

それを、実現できるところまで遂行し

実際に行動に移すには、途方もない時間と行動力が必要なのです。

 

それを中立や棄権という形で

否定しないでください。

 

もし、アナタが案に賛成なら

どうか大きな声で「賛成!」と声を上げてください。

 

立案者は批判や拒否の嵐の中で

じっと耐えています。

彼らの耳に届くほどの大きな声で

「賛成!」と言ってあげてください。

 

それだけで、どんな嵐でも耐える事ができます。

 

「賛成!」の花吹雪が吹き荒れる日本になりますように。

 

人は生き方が100%

突然ですが、私は人を見る目があります。

 

私は仕事柄、様々な年代や職業の方とお逢いします。

下は10代から上は70代まで

職業も大手企業の役員経験者から専業主婦

小指に傷持つ元その筋の方まで多岐に渡ります。

健康な方だけでなく、病気で苦労された方にも。

 

そんな中で私は「人は生き方が100%」だと気が付きました。

 

よく『顔が名刺代わり』と言いますが

それは外見で無く、言葉の端々や普段のさりげない仕草にこそ

その人の生き方が出ると感じています。

 

元ヤンで一見近寄りがたい印象すら与えるHさんは

実は誰よりも器用で、製本作業をさせたら右に出る人はいません。

 

猫と小説が大好きなシンママのHさんは

色々な事情を抱えながらも、誰よりも優しく

どんな人とも分け隔てなく

接することができる才能を持っています。

 

本が大好きなSさんは

石原さとみもビックリの校閲力(笑)で

私の膨大な資料を校正してくれました。

 

みんな外見からは計り知れない能力を持っています。

 

私はこの改革でいろいろな人の優しさに触れたのと

同時に、人の醜い部分もたくさん見る事になりました。

 

とくに、今回のPTA改革では

何度も人間の本性がむき出しになる瞬間がありました。

 

  • 形勢が不利になると判断するや、手のひらを返す人。
  • 平気で自己保身の嘘をつく人。
  • 心配する振りをしながら、悪口を聞かせたいだけの人。

 

美しく着飾っていても、生き方は隠せません。

ピンチの時こそ、それまでの生き方がむき出しになります。

 

今朝、私は娘にこれから起こるかも知れない

様々なことを想定して、意を決して話をしました。

 

「もし学校で何を言われても、ママは何も悪い事も、間違った事もしていない

。だから、あなたが謝ることは何も無い。ママは嘘をつかないで生きたいの。」

と。

 

娘はなぜ私がそんな事を言うのか、不思議そうにしていましたが

黙って抱きしめてくれました。

 

PTAでは「子どものため」という大人の嘘をたくさん見てきました。

私は、嘘をつき、周囲に合わせ、影で悪口をいう事が

子どものためとは思いません。

それは、大人自身が集団に属して安心したいだけです。

自分が散々影口を言いながら

なぜ子どもに「影口はいけない」と言えるのでしょうか?

 

私は、私と娘のために嘘のない、恥じない生き方をしたいと思います。

 

 

 

 

 

理解の壁とPTA

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言い訳がましく聞こえると思いますが

私はPTAで活動中は

「どんな相手でも粘り強く話せば理解しあえる」

と信じて活動していました。

 

ほぼ毎日のように来る、横暴な意見や無茶な質問にも

感情を出さずに冷静に対応してきました。

 

毎日浴びせられる誹謗中傷や無理難題に

サンドバックのように、ひたすら耐えて誠意を持って対応すれば

きっといつか解かってもらえると信じていました。

 

しかし、現実は甘くありませんでした。

 

耐えれば耐えるほど

誹謗中傷は激しさを増し、デマが拡散されていきました。

 

いちばん悔しかったのは

PTAを勝手に変えるな!という感情論に終始して

改革の内容に触れられることが

ほとんど無かったことです。

 

このブログはPTAの現場で苦しんでいる人が

こんな理不尽な状況にいるのは自分だけではない。

自分がやっている事は間違いではないと

伝えるために始めました。

 

PTA改革は本やメディアで書かれているような

綺麗事ではありません。

 

誹謗中傷、多数派工作、造反と

まさに『政治』の世界です。

 

私がPTAを辞めたあとに感じた様々なことを吐き出すことで

その現実を知って欲しかったのです。

 

この対立を終えて

理解の壁を超えるのは、並大抵のことではありません。

しかし、行動しなければ、なにも動き出しません。

 

私の屍を超えて

だれかがこの理解の壁を越えてくれる日を願っています。

 

 

バカの壁 (新潮新書)

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プロローグ

このブログは、PTA改革が失敗したのをきっかけに始めました。

 

1年間私はこの改革に、文字通り寝食を忘れて取り組みました。

会員からやれと言われた事はすべてやりました。

全校アンケート、意見交換会×2回、役員全体会、説明会×4回、臨時総会

作成した資料は100ページ近くになります。

 

私は、みんなが望むシステムを作れば

PTAは改革できると信じてました。

 

しかし、現実は甘くありませんでした。

 

最大の障壁は

地域の闇に閉ざされた少数の反対勢力

サイレントマジョリティと化した無関心な多数でした。

 

そのような人達にも粘り強く交渉を続けました。

毎日のように来る無茶な質問にも

冷静に論理的に答えてきました。

 

しかし、多くの人は

自分の望む答えしか聞いてくれませんでした。

 

私が我慢に我慢を重ねた結果

暴発したのがこのブログです(笑)

 

ここに書いた事はすべて私の主観であり

当然PTAごとで状況は異なります。

 

文中、かなり過激な表現も用いています。

しかし、これも私が経験から感じた

偽らざる本音です。

 

このブログが賛否を呼ぶのは覚悟しています。

例えそれが否定や批判であっても

このような現実にあえぐPTAもあることを

知っていただければ幸いです。

 

朝日新聞様より取材を受けました!

役員 PTA 無責任

4/24(月)朝日新聞のPTA特集でブログを紹介して頂きました!

私のPTA改革は失敗に終わりましたが

他校の成功例や様々な角度からの事例が掲載されており

これからPTAに関わる

すべての保護者、教育関係者 必読の内容になっています。

ぜひご一読を!

 

www.asahi.com

 

 

 

 

NOと言えるPTA

日本の文化は、イエスマンを好みます。

企業でも、学校でも

「YES!」と元気よく従う人間が良い子と呼ばれます。

 

一方、私のように集団に対して「NO」と言う人間は

変人と呼ばれます(笑)

 

世界的に知られたジョークがあります。

沈没船から脱出したボートに、アメリカ人、イギリス人、ドイツ人、イタリア人、フランス人と日本人が乗っています。

船長は乗客に海に飛び込むように説得しています。

アメリカ人に対しては

「あなたは飛び込めばヒーローになれますよ」

イギリス人に対しては

「あなたは紳士になれる」

ドイツ人に対しては

「あなたは飛び込まなくてはならない。それがルールだ」

フランス人に対しては

「飛び込んではいけない」

 

日本人に対しては

「他の人はみんな飛び込んでますよ」と言いました。

 

各国の国民性を的確に表した『沈没船ジョーク(タイタニックジョーク)』とは? エスニックジョークで英語を学ぶ - TOEIC TOWN (トイックタウン)

 

日本人の協調性を示したジョークですが

私はこの協調性という言葉が大嫌いです。

 

本来の協調とは性格・考え方などの異なった者同士が、互いにゆずりあって調和していこうとすること。と言う意味ですが

 

現代の日本では「協調」=「同調(他のあるものに調子をあわせること。他と同じ意見・態度になること。)」になっています。

 

以前も書きましたが

それまで何か月も改革に賛成の立場を取っていた人が

臨時総会で反対派の数を見て、造反するという

嘘みたいな光景を私は実際に目撃しました。


民主主義において、多数こそが正義です。

それはお互いの違いを認識したうえで

個人として考え判断できる

人間の集団であることが前提です。

 

 

しかし、それがいま世界的に崩壊しつつあります。

自分で考えたり、判断できない人が

扇動者によって煽られてしまう

それが衆愚政治」(恐怖からの逃避、困難や不快さの回避や意図的な無視、他人まかせの機会主義、課題の先延ばしなどを含む。)です。

衆愚政治 - Wikipedia

 

全国のブラックPTAは、まさにこの衆愚政治に陥っています。

では、この衆愚政治による腐敗を防ぐにはどうしたら良いのか?

答えはひとつです。

「集団ではなく『個人』として判断する」ことです。

 

自分の子どもが、他の子のおもちゃを欲しがれば

「よそはよそ!うちはうち!」と諭すはずです。

 

PTAも同じです。

周囲がどうするか?ではなく

自分がどうしたいのか?どう考えているのか?

を見つめ直す事で、PTAに対する関わり方は全く変わってきます。

 

もし、本当にPTAが必要だと考えれば1人でもPTAを続けるはずです。

逆に自分にとっては不要だと感じるのであれば

誰に何を言われても辞めればいいのです。

 

「人の噂も七十五日」と言いますが

周囲の声は僅かなきっかけで

良くも悪くも180度反転します。

りんごダイエットが良いと言っていた

数日後には別のダイエットに乗り換えているように

噂などただの話のネタに過ぎません。

 

 

常識的に考えても退会はおかしい」

普通は子どものためにPTAをやる」

 

「常識」「普通」は、個人の見解に過ぎません。

どうか、常識や普通の呪いに負けないでください。

もし言われたら

「それはアナタの常識であって、私の常識とは違います。」

と言ってやりましょう。

 

なにも考えず、見てみぬふりをして流される人より

自分の頭で考え、責任を持った答えを出せる人こそ

本当の大人ではないでしょうか?

 

 

 

上手に「NO」と言える人言えない人

上手に「NO」と言える人言えない人

 

 

PTAやめたの私だ

1年間のPTA改革の末

最終的に私はPTAを退会しました。

退会を選択した理由は

  1. 退会者の実績を残し、他の会員にも選択肢を残すため
  2. 来年度の会長にPTA改革反対派の人物が就任する事が確定したため
  3. 自分がこれ以上、本校のPTAに対してできる事は無いと判断したため

です。

 

退会者の実績を残す

多くの学校で最大のハードルとなるのが

「入退会の自由」です。

私個人としては、このハードルだけ超えて

選択の自由が確立されれば、ブラックPTAは健全化できると考えています。

 

しかし、多くの場合

「退会者を1人でも認めればPTAが崩壊する」

という内部圧力により入会の自由どころか

退会の自由すら与えられていません。

 

法令遵守の考え方に基づけば

任意団体であるPTAへの強制加入は

完全に違憲であり、入退会の自由はすべての会員に保障されるはずです。

(冷静に考えれば、入会届もないのに勝手に会員になっていること自体、異常な状況ですよね…)

 

しかし、PTAに法令遵守を解いても

「例年(全員加入)してきたこと」

「退会者を出せば他の人に何を言われる判らない」

と感情の水掛け論となり、話が進みません。

 

そこで私が考えたのは

学校をストッパーにする事です。

 

多くのPTA活動は学校内で行わます。

学校で行われる全活動は、当然教育活動とみなされます。

PTA非会員に対して差別的な行為を学校に要求することは

 

教育基本法第4条

「すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。」

第3条 (教育の機会均等) :文部科学省

 

に反する行為となります。

 

以前も書いたように

学校とPTAの関係性は

さながら企業と893のようなものです。


PTAに責められれば学校はNOとは言えません。

しかし、そこに法を挟めば

PTAの意向に反するのではなく

教育基本法(893で言うなら暴力団対策法)に反するからと

いう言い訳ができて、学校の協力も得やすいのでは?と

考え、以下のような内容証明を校長宛てに送りました。

 

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これは私にとっても大きな賭けです。

これが正解かどうかは、まだ判りませんが

一つの布石になったのは確かです。