元銀座のママと元小学校教師がPTA会長になって、ブラックPTAの改革に挑んでみた。

ブラックPTA改革に挑み、旧役員とママカーストと戦った元銀座のママと元小学校教師の記録です。

「ズルい」の正体

こんなニュースが昨日ネットを騒がせました。

ママ課は市のプロジェクトの名称で、30~40代の女性7人が参加した。メンバーが「結婚し子を育てると生活水準が下がる。独身者に負担をお願いできないか」と質問した』

 

これに独身者が猛反発し、ネットがプチ炎上しました。

 

私がPTA改革に取り組んでいたとき

幾度となく聞いたキーワード

「ズルい」

これがPTA改革の難しさを象徴する、強烈なパワーワードとなりました。


最近になって気が付いたのは

「ズルい」=「ツラい」

という事です。

 

私は幼少期から学校や地域で浮いた存在でした。

自分に自信が持てず、何度となく自殺を考えました。

街中で美しい人や幸せな人を見る度に惨めになり

「苦労もせずに美人に生まれて、家族にも恵まれてズルい」

と一日中、他人と自分の生い立ちを恨んでいました。

 

あるキッカケで一念発起し、ダイエットを始めたとき

「あぁ、スレンダーな人はこんなキツイ思いをずっとしているのか…」

と気が付き

「オシャレをするって、こんなに時間を使って情報を収集して

自分に似合う服を探さなければならないのか…」

と疲れ果て、

初めて「美人は生まれながらではない。努力だ。」と知りました。

 

幸せそうな家族にも「しがらみ」がある事を知りました。

 

そんな経験を繰り返していく内に

私の中の「ズルい」という感情は無くなっていきました。

 

なぜなら、幸せそうに見える人もみんな大変で

私はダイエットしてオシャレするより

美味しい料理を食べる方が好きだし

女としてチヤホヤされるより

仕事で「アリガトウ」と言われる方が

嬉しいと気が付いたからです。

 

ズルいというキーワードの裏には

「私は不幸だ。助けて」という感情があったのです。

 

しかし、自分の不幸をどれだけ声高に叫んでも

幸せはやってきません。

 

かほく市の件も、

本当に「結婚し子を育てると生活水準が下がる。」と思うのなら

仕事をするなり、離婚するなり、

収入を得る方法も、独身に戻る方法もあるのだから

それを実行すればいいのに、多くの人はそれをしません。

 

「ズルい」けど動けない人の象徴的な出来事がありました。

同じ職場にいる事務の女性が、会計の女性が産休に入るため

事務から会計業務に移動となりました。

業務や勤務時間は増えるのに、給与や待遇が変わらないと

ある呑み会で相談され

待遇改善を交渉する具体的な方法をアドバイスしました。

 

しかし、数日後結果を聞いてみると

「そこまでしなくてもいいので

会計の人が戻ってきたら、退社するかどうか考える」

という答えが返ってきました。

 

PTAの時もそうです。

PTAがツラいと言うので、具体策を提案しても

みんな自分からは動こうとしません。

 

「ズルい!」=「ツラい!助けて!」

と言いながらも、彼らはそこから動こうとはしないのです。

 

動けないのではありません。

目の前に救いの糸があっても、彼らは登ろうとすらしないのです。

だから、私は糸を紡ぐことを止めました。

 

「ズルい」と感情を打破する方法は

いまの自分を受け入れ、自分が不幸だと思うのなら

幸せになる具体的方法を実行する勇気と行動力を持つ事です。

 

どんなに痩せても、綺麗になっても、何億稼いでも

世界には必ずそれ以上の人がいます。

他人と比較しているうちは、一生幸せは感じられません。

隣の芝生は永遠に青く、どこまでも続いているのですから。