人とシステムとPTA
PTA問題を考えるとき
私は大きく二つの論点に分けられると考えています。
それは、人とシステムです。
人とPTA
まず、人です。
何度も書きましたが、公立学校は究極の格差組織です。
会社組織やボランティア団体は
年収や学力、思考が近い人たちが集まって構成されています。
しかし、公立学校は
年収も思考も職業も、地域によっては人種も多種多様です。
公立学校の教師はその多種多様な人達に
できるだけ均一に学習をいうサービスを提供します。
しかし、この「均一」=「平等」には大きな落とし穴があります。
当たり前ですが、世界に同じ人は二人といません。
得意な事も、苦手な事も100人いれば100人違います。
ですが、集団授業を行う公立学校では
「平均」という都合のよい言葉を使って
まったくできない子と、ずば抜けてできる子は無視して
授業が進められます。
誤解を恐れずに言えば
「平等」とは「同等」ではありません。
同じ給食の量でも多いと感じる子もいれば、少ないと感じる子もいます。
つまり、「平等」とは「違いを認める」ことです。
PTAも同じです。
仕事や介護、育児や病気など様々な理由で
PTAが負担に感じる人もいれば
PTA活動に大きな意義を感じる人もいます。
PTAに関して一番大きな問題は
この差を無視して、「平等」と言う名の元に活動を強制している
ことに尽きると感じています。
システムとPTA
つぎにシステムの問題です。
大規模な学校になれば
数百人の児童・生徒を抱えており
単純に計算しても、それ以上の保護者がPTAに関わることになります。
数百人規模の組織を運営するのは
会社組織を運営するプロでも大変なことです。
それが、究極の格差組織で
金銭的メリットのないボランティア団体であれば
どんなマネジメントのプロでも、スムーズに運営するのは至難の業だと思います。
それを、ほぼ素人同然の保護者たちが行う訳ですから
上手くいくはずがありません。
これらの事を踏まえた上で
私は「入退会の自由」と「組織の最小化」がPTA改革には不可欠だと思っています。
あなたの理想のPTAは、どんなかたちですか?