先生とPTA
教員は大きく二種類のタイプに分けられます。
- 高い教育理念を持って教員を目指す人
- 公務員としての安定を求めて就職先として選択した人
そして、現在の学校で生き残るのは「2」タイプの人です。
私が、勤務していた学校の校長も
「金八とかGTOで憧れて来る人は、みんな病んでしまう」
と言っていました。
それは何故か?
理由はいくつかあります。
- 子どもと触れ合う仕事より、事務仕事の方が圧倒的に多い
- 一部保護者から不条理なバッシングを受ける(しかも反論は許されない)
- どんなに高い教育理念を持っていても、組織の維持が最重要視される
- 給与は勤務年数により算定されるため、どんなに頑張っても評価されない
※昇給を望むなら、管理職になるしかない
私が辞めた理由は3でした。
ちなみに、教員から民間企業への転職は非常に過酷です。
民間企業にとって教員は
「プライドばっかり高いくせに、資格も経験もない面倒な人間」です。
私も20代に「先生」と呼ばれて、すっかり勘違いしていました。
しかし、「先生」の印籠が使えるのは学校の中だけです。
ある塾では「学校に行けばタダで教えてくれる【先生】なんて、民間企業では何の価値もない」とハッキリ言われました。
話しが逸れましたが
つまり、今の学校に残っているのは
- 高い教育理念と、バッシングや圧力にも負けない強い精神力を持っている教員
- 文句を言われても気にしない(変わる気もない)公務員としての安定した給与を保持したい教員
のどちらかがほとんどです。(もちろん、それ以外もいらっしゃると思います。)
多くの保護者は、教員は高い正義感を持っていると思っていますが
残念ながら、現在多数を占めているのが、公務員としてのサラリーマン教員です。
なので、そのような教員にいくら正義を説いても
「うっせーなー。俺に言われても何もできねーし。」くらいにしか聞いていませんし、上司である管理職に意見する教員など皆無です。
保護者が担任にPTAの違法性を訴えても
まったく響かないのは、このような現状が実は関係しているのです。